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五・一五ランとは…

5㎞走+1㎞ジョギング+1㎞ダッシュ+1㎞ジョギング+1㎞ダッシュ+1㎞ジョギング

というメニューを芋太郎が勝手に名付けたものだ。

世間では一切流通していない造語である。

なぜ、この造語ができたのか?

それは1000m×5本のインターバル走が心底嫌いな芋太郎が「もうちょっと楽なトレーニングはないかしら?」ということで苦肉の策で編み出したからだ。

人によっては

「いや、インターバル走の方が楽じゃね?」

と言うかもしれないが、とにかく私はインターバル走が嫌いなのだ。

あの心臓を酷使する感覚。

2本目ですでに限界なのに、残り3本も残っているという先の見えない地獄感。

そして、間の休憩時間がムチャクチャ短くて「え?もう走るの?うっそー!?」と超重労働を無理やり課せられる圧迫感。

それと比べると、五・一五ランはまず精神的に楽なのだ。

最初の5㎞走は走り始めはやっぱりそこそこ嫌だ。

嫌ではあるが、「まあ5㎞走だから多少は抑えて入らないとね。」という気持ちが許される。

1000m×5本のインターバル走だと、「マジ初っ端から突っ込まないとダメだぞ!!」という精神的負担が半端ない。

5㎞走の後の2本のダッシュも、その前に1㎞のジョギングを挟むので意外に負担感が少ない。

ということで本日の五・一五ランの結果が以下だ。

1㎞ 4:07

2㎞ 4:11

3㎞ 4:08

4㎞ 4:11

5㎞ 4:05

6㎞ 5:36

7㎞ 3:51

8㎞ 5:12

9㎞ 3:49

10㎞ 5:57

11㎞ 5:59

五・一五ランを終えた後、多少の余裕があったので最後の1㎞は200m×3本を入れ込んだ1㎞ジョギングをやってみた。

ちなみに今日のトレーニングのポイントは最初の5㎞走の最後の1㎞だ。

タイムが4:05となっている。

これには理由がある。

最後の1㎞。

実は精神的には「今日は4㎞までのダッシュでいいかなぁ~。ちょっとキツイわ~。」と、負け戦に傾いていた。

が、4㎞地点で突如30mくらい前に明らかに上級ランナーというフォームで走る強者が現れた。

ランニングフォームを見ると、長距離競技経験者っぽいような…。

体つきを見ると現役の実業団選手ではないけども、オッサンになってからランニングに目覚めた私レベルのフォームではないのだ。

私も「目覚めた」というレベルでランニングをやっている訳ではないが。

その「白シャツランナー」は明らかに余裕をもったジョギングペースで走っていた。

おそらくだがそのペースが4:20~4:30。

芋太郎は必死に4:10前後のペース。

(うお~、これは微妙ぉ~!!)

私は心の中で叫んだ。

向こうは余裕のジョギングペース。

こちらは必死の5㎞走ペース。

徐々にだが、白シャツランナーとの差が詰まっていく。

(この人を抜いたら、これはもうペースは下げられないぞ。抜いた途端にペースを落としたら流石に格好悪すぎだからね~。)

精神も体力もだいぶ余裕はなかったが、今さら辞めるわけにもいかないので思い切って白シャツランナーを抜いてみた。

必死にそのペースを維持してみた。

白シャツランナーの足音が聞こえる。

向こうは4:20~4:30ペースだろう。

こっちは4:10を切るペース。

足音が徐々にだが、遠ざかって・・・・・・・行かない!?

なぜ!?

足音が遠ざかるどころか、足音が近づいて来る!?

メッチャ近づいて来る!?

これは・・・・・・

まさかのバトル勃発!?

うっそー!?

だってアナタ、絶対に上級ランナーじゃないですか?

今日のメニューだってちゃんと決めてるんでしょ!?今日のペースだってちゃんと決めているんでしょ!?

突然現れたこんな素人ランナー相手に今日のメニューを崩しちゃダメでしょ!?

こんな素人オッサンランナーは無視してくれよぉ~…

とりあえず、今の芋太郎にはこれ以上のペースアップはできないので白シャツランナーに抜かれるのを待った。

(レベル違うんで戦うつもりは全くありません。早く抜いてください…)

が、近づいて来た足音のボリュームが変わらない。

足音がメッチャ近い、が、変わらない。

まさか・・・

付けられた!?

最悪だぁあああああ!!

体力も精神力も限界寸前の状態で、自分よりもだいぶ力のあるランナーに後ろに付けられる地獄。

「さ~て、どう料理してやろうか?」というプレッシャー。

必死に逃げた。

必死に逃げても足音は全く変わらなかった。

白シャツは余裕で付いて来る…( ;∀;)

精神的に限界を迎えた芋太郎は突如ランニングコースを変えた。

河川沿いの歩行者自転車専用道から並行する一般道に逃げた。

そのまま歩行者自転車専用道を走り続ける白シャツランナーを確認した。

やっぱりメッチャ近くを走っていた。

突如コースを変えた私を白シャツランナーも見ていた。

「あれ?なんで君、そっちの道に変えたの~?」と思っている顔のような気がしないでもない。

とりあえず、その表情、そのフォーム、同じくらいのペースで走っているのにまるで余裕度が違う。

(もう、この白シャツランナーには会いたくない…)

心底思った。

が、一方で体力も精神力もギリギリの状態で、5㎞走の最後の1㎞を4:05でまとめることができたのは白シャツランナーのおかげでもある。

そういう意味では感謝をしなければならないが。。