9月22日(金)。
ついに気温が下がり始めた。
そして小雨。
今年の9月で最も走りやすい日の到来。
ただし、芋太郎はこの9月の暑さでかなりやられていた。
体重は驚異の48㎏切り…
笑えない。
身長168㎝なので、普通に低体重領域だ。
もちろん、体重を減らすのはある程度は狙っていた。
歳も歳なので49㎏くらいで行ければいいかな~と。
それでも結構軽いと思う。
が、この異常気象のせいか体重がだいぶ勝手に減っていく。
気付いたら47.7㎏・・・
全くパワーが出ないのだ。そして、かなり疲れやすい。
(さすがにこのまま体重が減り続けるとヤバそうだから土日は休もう。)
と決めた。
9月22日は気温は落ち着いたが、相変わらずの低速ジョギング。
予定は12㎞。
8:00スタート。
が、スタートしてすぐに思う。
「あ、キロ5分で走れば12㎞でちょうど1時間か。9:00に帰れば長男のバスのお迎えに間に合うかも…。そしたら、バスの運転手さんと会えるかも!!」
先日記事に書いたが、長男のバスの運転手さんはなかなかの強者だ。
(☞ ランニングは人生を豊かにします! )
明らかにランニング中毒者だ。
そんな運転手さんと、土日の休息日の前に一度顔をあわせておきたい。
そして、一言でも良いからお互いにエールを交わしておきたい。
きっと、これから気温も落ち着いたら運転手さんも本格的なトレーニングに入るはずだ。
その前にお互いに「やりましょうぜ!」という挨拶を交わしておきたい。
そんなことを考えた。
この9月は10㎞以上を走るときは、1㎞5:10~5:20くらいのペースで走っていた。
しかし、「休息日前に運転手さんに会っておきたい!」という気持ちが芋太郎にブーストをかけた。
10㎞を久々の48分台で終えた。
残り2㎞、このままペースアップして4:30台で押し切るぜ!!
そう思ったとき、後ろから見覚えのあるマイクロバスが私を追い越した。
幼稚園バスだ。。
いつもは9時過ぎに家に来るはずのバスが、なんとこの日は少し早く来たのだ。
家までの距離、残り800m…
もう間に合わない…
芋太郎のペースが一気に落ちる。
気持ちで負けた。
赤信号ですぐに幼稚園バスが止まった。
いや、この残り距離でたとえ一瞬抜いたとしても、長男のバスのお迎えにはとてもじゃないが間に合わない。
意気消沈しながら赤信号で止まっている幼稚園バスを抜き、家に向かって1㎞5:30前後に落ちたランを続けた。
(とりあえず、家までは歩かずに行こう…)
そんなことを思いながら、とぼとぼジョギングを続けていると、後ろから
「おーい」という声が。
なんと幼稚園バスの運転手さんが窓を全開に開けて、私に向かって大きく手を振っているではないか!!
(運転手さん、さすがにそれは危ないんじゃ・・・)
そう思うくらい、メチャクチャ大きく手を振ってくれている。
芋太郎の補助エネルギーが発動した。
まさにターミネーターⅡのT-800だ。
(バスの迎えに間に合うか間に合わないかじゃないだろう?これだけ応援されて死力を尽くせないヤツはランニングなんか辞めちまえ!!)
そういうことだ。
残り500m、芋太郎は現トヨタ自動車所属の田澤選手を勝手に憑依させ、キロ4:10台のスパートを放った。(田澤選手を憑依させても、残念ながら芋太郎レベルのランナーだと限界はこのくらいだ。)
間に合わないのは分かっている。
が、あの応援に応えるにはこれしかない。
家に着いても、すでにそこにバスを待つ長男の姿はないし、バスもいない。
でも、今日だけは最後まで走らねばならんのだ!!
必死のランを神が見ていたのか。
家まで残り100mの曲がり角に差し掛かった時、奇跡は起きた。
長男をピックアップしたバスとすれ違ったのだ。
そして、バスは止まった。
私も止まった。
バスの運転手側の窓が開き、バスの運転手さんの笑顔が現れた。
「お疲れさ~ん!!」と大きな声援を送ってくれた。
声を出す余力もない私は、必死に頭を下げた。
長男が私に気付き、
「行って来まーす!」と言ったが、私に「行ってらっしゃーい」という余裕はなかった。
必死に腕を振ってバスを見送った。
9月22日、素晴らしいランになった。
本日、爽やかな気持ちで休息日を迎えている。