スタート前、「N介」氏と「芋太郎」氏と固い握手を交わしました。気温は5~6℃、小雨が降っていました。
8時40分ついに号砲が鳴りました。Aスタートです。
スタート直後、今年3月に出場した鴻巣パンジーマラソン(8年ぶりに自己ベスト更新)のように明確なキロ4分の集団は確認できませんでした。どのランナーにつくか定まりません。
ようやく2km付近で一般女子の2、3位のランナーさんに付くことができました。しかし5㎞(ラップ3’50”)通過時にちょっと速いなと思い、6㎞過ぎには付くのをやました。このお二方には結果、最終的にも負けています。
この時点でけっこう力を使ってしまったので、誰かに付くというよりは自分のキャパシティの中で走ろうと意識しました。
10km手前の折り返しで「芋太郎」氏との差を確認しました。何百m離れているかは分からないけど、けっこうあるなとは思いました。
10kmの電光掲示板でタイムを見たら、39分20秒。ここで「芋太郎」氏に勝てそうだなと思いました。前半の「芋太郎」氏のタイムで後半、自分は走れる可能性は高い。逆に「芋太郎」氏は私の前半のタイムで後半10㎞走れないだろうと分析しました。それが正しければ、逆転されることはありません。
ここのスライド区間で「N介」氏から応援の声が聞こえました。嬉しかったです。
中間地点ではけっこうツラくなっていたので不安はありましたが、とにかくツラさを凌いでいこうと思いました。
14km過ぎの鯨井中学校の折り返しで「芋太郎」氏との距離を確認しました。ここでも余裕がなかったのでどのくらいの差があるのか分かりませんでした。しかし差は詰まっていないように感じました。以前として数百m。頑張れば逃げ切れると思いました。
15kmの大会距離表示で手元のタイムを確認したら、1時間00分08秒。自己ベスト更新が狙えるタイムです。それよりここでは「芋太郎」氏に勝てると感じました。残りの距離を平均キロ3分50秒で走る力は現状、「芋太郎」氏にはないと分析していたからです。
16km手前からの2回目の平塚橋の上りはかなりきつくなりました。下って右折して17㎞地点のラップを確認したらキロ4分05秒。かなりきつかったですが、とにかくフォームを意識して動きだけしっかりすればこのくらいのペースは維持できると感じました。
18kmの大会距離表示で手元のタイムを確認したら、1時間12分36秒。まだ自己ベストが更新できるタイムでした。ここまできたら苦しみながら楽しもうと思いました。
18.7㎞の給水スタッフの方々の応援に、東京オリンピックの大迫傑選手のゴール手前のように右手を上げて応えました。そして誰もいない反対側の歩道に左手を上げました。気持ちはすっかり「富土通・傑」です。
来年またこの舞台に「芋太郎」氏や「N介」氏と一緒に立てるかなんて分からないし、レースで感じることのできる苦しみもこれが最後かもしれない。(今一生懸命走るんだ!)と自分を鼓舞しました。
そして19㎞手前からのこのコース一番の難所。モンスター級の坂、今成陸橋が見えました。
最短距離を意識して中央に寄りました。精一杯腕を振り、駆け上りました。ここをキロ4分08秒でカバーしました。
そして川越西郵便局から続く猛烈に長く感じる直線。
20km付近で「アあああぁー!」と思いっきり吠えました。
20km付近↓
妻、長女(欠席)、次女、実母(追跡者)、三男弟、次男の弟嫁、姪っ子ふたり、甥っ子(逃亡者)参加者9名が待ついつものセブンイレブンを目指しました。ここを勝利者で通過できれば「セブンイレブンいい気分~♪」とはよく言ったものです。
甥っ子は観戦に飽き逃亡したとの事です。
↓家族が待つセブンイレブン前
家族の応援にエリウド・キプチョゲ選手のゴールシーンのように、両手で胸を叩いて全力で叫びました。
気持ちはすっかり「エリウド・富土通・キプチョゲ」です。
妻「おじちゃん、ゴリラかと思ったね。」
姪っ子「おじちゃん、こわ~い。」
とっても良い動画を残してくれました。もう50回くらい見ています。家族のみんな、寒い中応援ありがとう!
このセブンイレブンを通過してほっとしたのか、叫び過ぎたのか、そこからゴールまでの数百mが一番きつかったです。
結果は自己ベスト更新(1分03秒)でした。
21.29km 平均キロ4分00秒
グロスタイム 1時間25分15秒
ネットタイム 1時間25分09秒
年代別順位 49位
総合順位 188位
「芋太郎」氏には1分26秒差(約350m差)の勝利でした。「芋太郎」氏のタイムは1時間26分35秒。自己ベストを約2分更新しています。素晴らしい結果です。2段階くらいランナーとしてのレベルが上がったのではないでしょうか。
「N介」氏は今回結果は伴いませんでしたが、このレースに向けて月間150㎞を三カ月継続したとのこと。
二人を誇りに思います。このようなライバルが身近にいるからこそ、私も今回のような走りができたのだと思います。
ありがとう!
そして大会に関わったすべての皆様、本当にありがとうございました!!
【富土通(ふどつう)】