imotaro

まあ、ここがラストであろう。

流石にレース週である来週にインターバル走を放つのは疲労や故障を考えると怖すぎる。

レース前ラストになる大嫌いな1000m×5本のインターバル走を本日行った。

11月30日の川越マラソンでの86分切りの可能性は限りなく低いと分かっているが、最後まで足掻けるだけ足掻こうと思う。

では、本日のインターバル走の結果を↓

1本目 3:43

2本目 3:43

3本目 3:43

4本目 3:48

5本目 3:42

今の走力を考えると満点に近いトレーニングだったのではないだろうか。

5本ともすべて3:50を切れたのはそこそこ自信になった。

(あわよくば3:40切りが1本でもあったら、もっと浮かれられるのであるが)

さて本日は5本目の途中で久しぶりに出会った人物がいた。

軍手おじさんだ。

頭にタオルを巻いて軍手をしながら走っているおじさんだ。

芋太郎調査によると、おそらく近所に住んでいて、私と同じ地点からいつもスタート(ゴール)をしている。

インターバル走は近所の歩行者自転車専用道路で行っている。

だからインターバル走を行う時は、近所を1000m行ったり来たりしていることになる。

必然的に近所に住んでいる(であろう)軍手おじさんとの遭遇確率は上がる。

そして、本日、まさに5本目を走っているときに、軍手おじさんが走り始めるために歩行者自転車専用道路の舞台に上がってきたのだ。

いつもはお互い左手を上げてすれ違い際に無言の挨拶をする。

が、今日は最も辛いインターバル走の最終5本目だ。

私としては左手を上げるにはだいぶ分が悪い。

左手を上げる余裕がないほどに辛いのだ。

それにスピードを維持するために両手をフル回転しなければならない。

軍手おじさんは、おそらくだが、そんな私の様子を見て気遣ってくれた。

なんと初めて軍手おじさんが声をかけてくれたのだ!

小さい声だったが、それは確実に私の体に届いた。

「どうも」

私も軍手おじさんの目を見て、ギリギリできる挨拶として頭を下げた。

5本目にタイムを維持できたのは軍手おじさんの「どうも」によるところが大きい。

「どうも」という簡単な挨拶だが、見ず知らずの人間にわざわざ声を掛けてくれたのは、「頑張れ!」という応援の気持ちの表れなのではないか。

軍手おじさんと話したこともないし、今後も話すことはないだろう。

だから、あの「どうも」が本当に私に向けられたものなのかも、どういう意味があったのかも、知る由もない。

しかし、私は勝手ながらそう受け取らせていただいた。

「頑張れ!」と言ってもらえたのだと解釈した。

不思議なものでそんなささやかな応援でも、芋太郎の補助パワーを起動させるには十分なのだ。

「辛い辛い辛い辛い・・・」の連鎖地獄の中、応援があるだけで、「辛い辛い辛い辛い辛い、いや、まだいける!」

と辛さの連鎖地獄を断ち切れる。

そうすると不思議と脚が動き始めるのだ。

先日の黒人おじさんランナーの「かっこいいね!がんばって!」もそうだった。

正直、あの一言からトレーニングのレベルが一段階上がったと言っても過言ではない。

あの一言から86分切りへの希望が首の皮一枚繋がった、と言っても過言ではない。

まだまだ86切りの可能性は低い。

しかし、それでもここまでの走力に今年もたどり着けたことには一定の達成感はある。

笑顔で声をかけてくれた黒人おじさんランナー。

そして、今シーズンのトレーニングで一番多くすれ違い無言の挨拶をかわし続けた軍手おじさん。

ありがとう!