フォルム・サイズ感
見た目はだいぶ違う。
前作ズームフライニットからアッパー素材が変更になった。ニット素材は足を包み込むことから、ワンサイズ下の方が良いと書いてある記事もけっこうある。わたし自身は、同サイズで良いと思う。
実際、店頭で27,0cmとワンサイズ下の26,5cmを履いた。
今回は店頭で履いてみて良かった。ワンサイズ下では窮屈であった。走って足が浮腫むと更に窮屈になる。
重量
前作ズームフライニット
サイズ27,0cm(実測) 244g
ズームフライ3
サイズ27,0cm(実測) 259g
重くなっている。わずかな増加だが、走ってみても重さは感じる。
アッパー素材
左:ズームフライニット 右:ズームフライ3
見た目で、もうだいぶ違う。
ニット素材から新開発されたヴェイパーウィーブ素材になった。
ニット素材からの変更で雨対策が施されている。ニット素材は雨を吸収して重くなる。前作からの改善点として1番大きいところだと思う。
見た目は生春巻きのようだ。下にもう一枚メッシュ素材があるのだが透けて見える。
ミッドソール
リアクトフォームにカーボンファイバープレートが搭載されているのは前作のズームフライニットと同じである。
他の方の記事で、踵部で1mm、前足部で4mm厚みが増していて、ズームフライニットでは11mmあった前足部と踵部の差が、8mmに縮まったようである。
このあたりが、前作よりクセがなくなった要因だとわたしは思う。前作ズームフライニットは歩くと前足部が「カクッ」となる。この「カクッ」となる感じが、ズームフライ3では少ししか感じられない。これにより、万人型のシューズになったと思われる。
カーボンファイバープレイ
出典元:NIKE公式サイト
アウトソール
ズームフライニット
ズームフライ3
ズームフライニットは前足部と踵の5箇所に配置され、踵の縁はリアクトフォーム素材がむき出しだった。
ズームフライ3になり、踵の縁までラバー(黒)がしっかりついて耐久性が上がっている。また、前足部も凸凹で溝がしっかりあり、グリップ力も上がった。
ズームフライ3構造
出典元:NIKE公式サイト
走行レビュー
キロ5分半〜6分のペース(サブ4前後あたり)
このペースで走ると前作より重さを感じる。クセがなくなった分、これ以上の感想が出てこないのである。
キロ5分〜4分半のペース(サブ3,5前後あたり)
このペースで走るとより前作より重さを感じる。このスピードだと前作のズームフライニットは走ると「バフッ、バフッ」という足音がする。ズームフライ3ではもう少し乾いた音で「パンっ、パンっ」という感じ。
キロ4分15秒〜4分のペース(サブ3〜エガあたり)
キロ4分で1㎞走ってみた。前作のフライニットはこのスピードになると足音がもっと短い音になる。「コっ、コっ、コっ」みたいな。ズームフライ3はあまり変わらない気がする。重さも気になるところだが、やはりスピードの乗りが前作よりない気がする。スピードの推進力が前作ズームフライニットの方があるとわたしは思う。
キロ3分40秒以上のペース
わたしだとインターバル練習のスピード。キロ4分で走った時同様に、スピードの乗りが前作よりない。わたしの場合は、スピードの推進力は間違えなく、前作のズームフライニットの方が強いと結論付けられた。
VDOT53〜54ランナーの感想
前作ズームフライニットより、重さを感じる。そしてクセがなくなった。前述したように前作の歩くと前足部が「カクッ」となる感じがなくなった。それがおそらくスピードの推進力になっていたのだとわたしは思っている。他の方が表現していたのがズームフライニットは「なぜか速く走れる」。「なぜか速く走れる」=「スピードの推進力」ではないかとわたしは思っている。これがなくなってしまったようにも思える。しかし、より万人型のシューズに生まれ変わったともいえる。そして、アッパー素材の変更により、前作の雨に弱いという部分も改善されている。今回のモデルチェンジは一長一短である。10㎞キロ4分くらいで走れるランナーであれば、わたしの個人的な意見としてはズームフライニットの方がスピードの推進力は高いと思う。
(以下、更新記事2020.1.20)
「ズームフライ3」を200㎞ほど使った感想としては、フライニットと比べるとわずか15g重くなっただけだが、かなり重さを感じる。重さだけでなく、「スピードの推進力」もフライニットより劣るという結論付けをした。よって現在はキロ4を切るような練習では積極的には使っていない。一方、フライニットはうまく使いこなせてくれば、不思議と重さを感じなくなってくる。
※あくまで個人の見解です。
【記事:芋太郎ブログ富土通(フドツウ)】