全身麻酔による合併症はあったのか?

トップ写真は、こんな感じで手の甲に太い針を刺して全身麻酔が投薬されます。これは手術後の様子です。

麻酔科の先生から以下の全身麻酔による合併症の説明(以下、同意書引用)がありました。わたしは合併症があったのか?書いてみたいと思います。

全身麻酔による合併症

術後の悪心嘔吐(吐き気と嘔吐)(発生率10~80%)

若い女性や乗り物酔いをしやすい方、以前の麻酔で吐き気や嘔吐が強かった方、煙草を吸われない方などに多いようです。

➡おかげさまで全くありませんでした。

誤嚥性肺炎(発生率0.05%)

絶食期間が不十分な場合や消化管の通過障害がある場合など、麻酔薬投与による意識消失と共に大量に嘔吐する場合があります。気管チューブが挿入されていない場合、吐瀉物が気管内に流れ込み重症な肺炎を起こす場合があります。

➡おかげさまで全くありませんでした。食事は手術前日の21時まで。飲み物は手術当日の6時までをしっかり守りました。

歯牙損傷、口唇、皮膚損傷(発生率0.1%)

酸素を送る気管チューブ(喉から肺に通します)を挿入する際に、動揺歯がある方や顎関節症などで口が開きづらい方、気管チューブの挿入が難しい場合、歯が欠けたり、抜けたりすることがあります。また、チューブを入れる時、抜く時に口唇を傷つけたり、顔面の皮膚を傷つけてしまう時があります。

➡口唇が多少切れましたが、たいしたことはありませんでした。軽度の顎関節症があるので多少悪化したとは思います。

咽頭痛、嗄声(発生率15~40%)

長期間にわたり気管チューブを入れた場合など、チューブを抜いた後に喉に痛みが出現したり、声がかすれたりすることがあります。ほとんどの場合、数日で改善しますが、ごくまれに数ヵ月程度、症状が持続する場合があります。

➡咽頭痛はありました。風邪で喉が痛いのとは違い、喉の奥が切れているというか、魚の骨が刺さっているというか、ちょっと表現が難しいです。「切りっと」した痛みですかね。余計分かりにくいか。わたしの場合はこれが1日くらいは続きました。

 

薬剤アレルギー(発生率0.1%)

麻酔薬に対し、稀にアレルギー反応が現れる方がいるようです。治療によりほとんどの場合、軽快しますがごくまれに適切な処置をしたにもかかわらず死亡することもあり得ます。

➡ありませんでした。

悪性高熱症(発生率0.001%未満)

非常にまれな病気で、発生頻度は数万人に一人です。一部の麻酔を使用することで全身の筋肉崩壊、代謝が異常亢進し、異常な発熱をきたす疾患です。遺伝性があると言われています。全身麻酔を受けた方が家系にいる場合は、聞いてみてトラブルがあった場合は、主治医の先生にお話しをしてください。

➡ありませんでした。

深部静脈血栓症(発生率1%)

いわゆる「エコノミークラス症候群」といわれるものです。手術期の長期臥床や血栓リスクの高い膝、骨盤、悪性腫瘍の手術で危険性が高まります。下肢の静脈内に血栓ができ、血流の流れに乗って心臓、やがて肺の血管を詰まらせます(肺塞栓症)。大きな血栓が飛んだ場合、心停止から死に至る場合があります。

➡ありませんでした。

心筋梗塞、脳梗塞(発生率0.1~1%)

手術の前後に脳や心臓などを栄養している細い血管が詰まると起こします。糖尿病、高血圧、重度の動脈硬化がある場合その危険性があります。

➡ありませんでした。

すべての麻酔に起こりえる合併症

血圧低下

血圧を保つことができなくなることがあります。手術中に起こる原因として出血によるものと、アレルギー反応によるものがあります。まれに心停止を起こす場合があり、手術自体を中止する場合があります。

➡ありませんでした。

末梢神経障害(0.04~0.13%)

手術中の操作、体位などによって持続的に圧がかかると、神経への血流が阻害され運動神経や、感覚神経を損傷してしまう可能性があります。多くの場合は一過性ですが、長時間の手術や全身状態が不安定な場合は永続的な障害を残す可能性があります。

➡ありませんでした。

これ以外にも様々な予期しない合併症があるようです。

以上の説明を受け、全身麻酔の同意書にサインをしました。わたしの場合、手の甲に太い針を刺して点滴で麻酔を投薬しました。手術中は投薬を続け、手術が終了したら投薬を止めるといった方法でした。麻酔が投薬される手の甲に痛みを感じ、その後は意識がなくなりました。

手術後、投薬をとめるとすぐに意識は回復したようです。先生が言うには今の全身麻酔はすぐに効いて、すぐに覚めると言っておられました。本当でした。わたしの場合は合併症もほとんどなく、医学のすごさを感じました。

 

【記事:芋太郎ブログ富土通(フドツウ)】