『サブ2.5医師が教えるマラソン自己ベスト最速達成メソッド』を読んだ感想

読んだ感想

これまで数々のランニング指導書もしくは指南書を読破してきました。なので共通する部分はもちろんありましたが、スポーツ整形外科医の視点で書かれている医学的で緻密な表現だったり、改めて理解を深めてくれました。

知っているが、理解していない。理解しているが、実践できていないということは多々あると思います。この著書を読んで再認識したり、より重要なポイントを理解したりと走力向上につながるヒントがたくさんあると思います。

ちなみに著者の諏訪通久さんはスポーツ外科医であり、陸上競技コーチであり、サブ2.5ランナーです。スーパーマンみたいな人ですね。

 

印象に残ったところ(再認識したところ)

・新鮮な気持ちで、能動的に練習できる時間を確保すること

・体調管理に気を配ること

・シューズのクッションはおおよそ48時間経たないと機能が元に戻らない

・自走式トレッドミルは実践に近いフォームで走れる

目標達成の基準「6%の法則」フルマラソン目標タイムの半分から6%を差し引いた(0.94を掛けた)タイム

例)

サブ3の場合 180分÷2×0.94=1時間24分36秒

サブ3.5の場合 210分÷2×0.94=1時間38分32秒

サブ4の場合 240分÷2×0.94=1時間52分48秒

・鉄の吸収率を上げるビタミンC

・練習、レース直後はタンパク質より炭水化物(糖質)と水分をしっかり摂ることの方が重要(もちろんタンパク質も重要)

ケトン体質。十分な糖質がなくても脂肪を優先的・効率的に利用してエネルギーを作り出すことができる体質。

・マラソンの水分摂取はレース前250~500mⅬ、レース後は500~1,000mⅬ推奨(日本スポーツ協会)

・著者の諏訪さんが一番伝えたいこと、極めて重要なのことは「睡眠」

・枕の高さは3~5㎝

・体重管理は起床時排尿後がベスト

・マラソン競技にまぐれはない

・スタート前に大きな深呼吸

・課題の細分化

・自分の苦手な(嫌な)練習に大きな伸び代が隠れている

・フルマラソン後のポイント練習は4週間後から再開

・レース3週間前に既に結果は決まっている

・川内優輝選手も坂道ダッシュ15~30分

 

以上、初めて知ったこと、印象に残ったところ、再認識したところを箇条書きしました。

他にもたくさん興味深い内容がありました。是非、詳しくはお手に取ってご覧ください。

やはり速いランナーさんには理由があり、ほとんどの方が自己分析が綿密にされており、走力向上のためにとことん追求されています。

 

 

目頭が熱くなる

そしてもっとも印象に残ったところが、というか感動したところが

“おわりに” に書かれている文章です。

 マラソンという競技は人生の縮図だと思います。日々の小さな小さな積み重ねが今という自分を形作ります。思い通りにいかないことが多いからこそ、この〝過酷な〟スポーツに魅了される人が多いのだと思います。

練習でもレースでも我慢することが必要であるために、飽きっぽい人は淘汰され、我慢強く、真面目なタイプの人が残り、結果的にマラソンランナーは私に代表されるように変わった人がたくさんいらっしゃるのでしょう。

著者の諏訪通久さんは雲の上のランナーさんですが、レベルは違えどわたしもランナーの端くれとして、勇気を頂きました。

目頭が熱くなりました。

 

【記事:芋太郎ブログ富土通(フドツウ)】