imotaro

昨日、小学1年生の次女と親子マラソンに参加した。

正式にはクロスカントリーということだったが。

会場の公園内はアップダウンが多く、たしかにクロスカントリーという様相だった。

まあ、私と次女が参加したのは1100mなので、マラソンともクロスカントリーとも呼べないようなものではあったが。

大会会場に着くまでは次女はどこか遊びに行くような気持ちでいたのか、いつもと全く変わらずにのほほんとしていた。

車の中でも兄妹たちとバカ騒ぎしていた。

が、大会会場の公園が見えた瞬間、彼女の表情が一変した。

ゼッケンをつけた人、アップをしてる人、応援に来た人、すでに多くの人が公園にいた。

そして、一言…

「ビリだったらどうしよう。。」

全部の部門をあわせると参加者は600人以上いたらしい。

おそらく応援の人を含めれば1000人くらいは公園内にいたと思う。

先日私が参加した小江戸川越マラソンに比べれば規模がだいぶ小さいものではあったが。

それでも次女にとっては「小学校とは違う」スポーツの大会に参加するのは初めてだった。

大会の雰囲気に圧倒されたのであろう。

いつもは元気で明るい次女も、公園内では終始大人しかった。

一方、マラソンに参加しない長女や長男はお気楽モードで公園内を走り回っていた。

スポーツの持つ力と言うのは不思議なもので、試合に出る出ないで気持ちがぜんぜん違うのだ。

次女は彼女なりにプレッシャーを感じていたのであろう。

(マラソン大会に出るなんて言わなければよかった。)

もしかしたら、そんな気持ちもあったのかもしれない。

次女は沈んだ顔をしながら一緒にスタートラインについた。

スタートラインにつくと、顔がさらに硬直して一言も話さない。

準備体操を促しても上の空。

「みんな緊張してるから、スタートから一気にダッシュすると思う。最初にダッシュしたらすぐに疲れるから周りにつられるな。ゆっくり行くぞ、いいな?」

私の声にかすかにうなずくが、おそらくほとんど聞こえていない。

スタートのピストル音。

小学1,2年生だけにみんないきなり全力ダッシュだ。

私の次女は・・・?

やはり周りと同じように全力ダッシュをしてしまう。

仕方がないので、彼女の体の前に手を出して無理やりペースを下げる。

少しペースが下がるが、それでも彼女の力の8割くらいのペースだろうか。

表情や息遣いを見る限り、最初からだいぶ力を使っているのが分かる。

(こりゃ、最後までは持たないな 笑)

しかし、意外なことに次女はそのペースを何とか守っていた。

中間地点ですでに相当苦しい顔をしていたが、周りで歩き始めた子どもたちを余所に走り続けていた。

最後の上り坂。

いよいよ限界が近づいて来たのか、数人の親子に抜かれ始めた。

「あと少し、前を見ろ!前を追え!」

私が声をかけると、次女が前を走る私に向かって手を伸ばした。

声は出なかったが、「引っ張ってくれ!」と言っているようだった。

次女の手を引っ張るように最後の100mを駆け抜けた。

次女にラストスパートをする力はなかった。

何とか私が握る手を離さないようについていくのが精一杯という感じだった。

最後の最後、2組の親子に抜かれてゴール。

順位は真ん中より下だった。

しかし、ガーミンの時計を見ると1㎞5分34秒ペースとあった。

アップダウンの激しい不整地を走ったにしては、なかなかいいペースで走り切ったのではないかと。

親バカ全開だが、彼女はよく走ったと思う。

彼女の頑張りが元気をくれたのか、川越マラソン以降ずっと悩まされ続けている股関節の痛みもこの1100mの間は忘れて走っていた。

初めて親子マラソンのような大会に参加したが、これはこれで自分自身も素晴らしい経験になった。

自分が思うよりも「子どもはずっと強いんだな」と知ることができた。